Installation

The Voice of Inconstant Savage
Commissioned for the Engawa – Japanese Contemporary Art Season programme organized by Calouste Gulbenkian Museum's Modern Art Center, The Voice of Inconstant Savage is an immersive installation that superimposes a prayer inspired by the story of a 16th-century Portuguese missionary, a chant from a Kakure-Kirishitan (hidden Christians) prayer – a religion rooted in Nagasaki Prefecture –, a chant from the Karawara spirits of the Awá indigenous people – who live in the Amazon rainforest – and a chorus of Western Gregorian chant. Morinaga questions the position of the aesthetics of inconstancy in relation to the discourse of the “savage” that modern society confronts.

Field recordings

Sombat Simla: Master Of Bamboo Mouth Organ
Simla is known in Thailand as one of the greatest living players of the khene, the ancient bamboo mouth organ particularly associated with Laos but found throughout East and Southeast Asia. His virtuosic and endlessly inventive renditions of traditional and popular songs have earned him the title ‘the god of khene’, and he is known for his innovative techniques and ability to mimic other instruments and non-musical sound, including, as a writer for the Bangkok Post describes, ‘the sound of a train journey, complete with traffic crossings and the call of barbecue chicken vendors’.

Event/Workshop

耳の野外学習
コクヨ野外学習センターと黒鳥社による「働くことの人類学」のポッドキャストシリーズと連動したプロジェクト。森永がこれまで実践してきたフィールドレコーディングを素材に、「たたく」「ふく」「はじく」という、最も原始的な人間本来の生きていくための営み=技術をテーマにDJミックスを行っている。このDJミックスは、ここ数年アジアを中心にレコーディングしてきた民族の音楽や環境音をセレクト(アジアの音ではないものもいくつか含まれているが)し、ポストプロダクションでミキシングや電子的な加工を施しながら、リニアな音の時間を創造した。 人類学者たちは、調査地で現地語を学び、長期間地域に密着し、そこの情報をくまなく記述・記録した上で、ラボで検証・実験しながら論文や民族誌としてまとめあげていく。僕の場合は、現地の言葉もわからないし地域に密着しながら文字で記述をしていくような形も採用していない。むしろ楽器や音を軸に、その文脈や周縁を追い続けながらレコーディングしているに過ぎない。自身の目と耳を頼りに作品のゴールをゆるやかに想像しながら記録をし、素材を持ち帰ってスタジオで実験・検証しながら作品を制作していく過程は、どことなく人類学者の研究手法と似ている部分があることを以前から意識していた。

Installation

Invisible Ensemble
インドネシア、ジャワ島中部の儀礼ルワタン(Ruwatan)の一節を使用したサウンド・インスタレーション。ルワタン(Ruwatan)は、悪霊や危険または特定の人や出来事といった事象から身を守るための儀礼である。ジョグジャカルタのダラン(影絵師)のチャトゥール・クンコロ(Catur Kuncoro)や詩人のグナワン・マリヤント(Gunawan Maryanto)が朗誦するルワタンの一節に加え、この儀礼で伴奏されるゲンデルやボナンといった青銅楽器(ガムラン)の音、バイクの通過音や鳥のさえずりといった生活環境の音を立体音響の空間に散在させている。聴取者はヘッドフォンを装着し自由に展示空間を行き来しながらこれらの音を束ねてゆく。その音の痕跡は、ステレオの音声ファイルとして、聴取者自らの携帯電話に保存して持ち帰ることができる作品である。

Concert

SETAN JAWA
『サタンジャワ』とは、ガリン・ヌグロホ監督による「エクスパンデッド・シネマ(拡張映画)」のコンセプトの元、生演奏付きで上映するために作られたサイレント映画です。2017年2月のオーストラリア・メルボルンでの海外初公演を皮切りに、シンガポール、アムステルダム、ベルリンといった世界各都市で、その地の楽団とのコラボレーションによる公演を成功させてきました。いよいよこの夏、この日本公演のために全編新しく制作された音楽・音響と融合させ、サウンドデザイナー・森永泰弘と、「水曜日のカンパネラ」として個性的かつ実験的な音楽活動を展開するコムアイとの共演により、立体音響コンサート版を初披露します。